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zoom RSS VWゴルフU(車遍歴29歳〜)

<<   作成日時 : 2008/04/23 07:51   >>

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若い頃は外国車なんて夢のまた夢といった感じだった。新潟県北部の田舎町に育った私にとっては、外国車は本当に珍しい存在であった。当時は「高級外車=やくざ者」のようなイメージも有り、田舎では外国車は敬遠されていたのかも知れない。街中や国道でVWビートルや初代ゴルフなどをたまに見かける程度であった。今思えばタイヤなども国産のバイアスタイヤ全盛期で、ラジアルタイヤはまだ少数派だったと思われる。

神奈川に来てからは環境がガラリと変わった。外国車の数が多く、良く見かける。都内などへ行くと、今まで見た事もなかったようなクルマ達が生息しており、嬉しいやらビックリするやらという感じだった。田舎の本屋では見かける事もなかったカーグラなども普通に売っていて、文化の違いを感じた。だが、神奈川に来てからも、外国車を買おうなどとは考えた事もなかった。というか財政的に無理であったというべきか?安い中古の大衆車を乗り継ぐ事になる。

端正なデザインで好評だったゴルフは、ゴルフUにチェンジして、大きさもデザインも様変わりした。最初見た印象は「何てアグリーな車なんだろう」と思った。鈍重な印象もした。だが見慣れるようになるにつれ印象は大きく変わり、「ゴルフU、いいなあ」と思うようになってきた。当時はホンダ・シティとS30のフェアレディZに乗っていたのだが、Zがぶつけられた際の保険金がおりたのを期に「2台をまとめて売って、良いクルマを買おう」と弟に相談したところ、承諾されたのでクルマ探しが始まった。
近所にも有り、ネットワークの広いヤナセ系で扱っているゴルフを中心に探す。探すためのポイントは、イニシャルコストが安い事、ランニングコストが安い事、高年式である事の3つだ。当然ながら新車は絶対に無理だった。

ゴルフにはディーゼルの設定がある事は知っていたので、これは購入の第一のポイントだった。軽油なら燃料代が安く済むので、浮いたコストを支払いに充当出来る。問題は台数が少ない事だった。あちこち探してみると、ヤナセの芝浦中古車センターに有るという。早速見に行くが、程度はそこそこだった。大きな事故をした形跡もない。何故かヤナセにしては破格の値段であった。車検満了前にナンバーを切ってある(登録し直してある)のが気になったが、ヤナセさんから直に安く買えるという安心感もあって目をつぶった。84年式の4速マニュアル!仕様だ。僕が免許を取る頃は4速も当たり前に有った時代だが、この頃はもう4速なんてタクシー位だっただろう。だが、試乗してみるとそれ程扱いにくくは無さそうだったので我慢する事にした。その車以上の価格ではどうあがいても手が出ない。

手続きの為何度か芝浦に通い、とうとう納車の日が来た。ナンバーは我が家の近所で登録しなければならなかったので、帰りに納車してくれる事になった。嬉しかった。色はソリッドの赤だったのだが、当時の国産車には無いクリアな赤だ。3年落ちだが、磨けばまだまだ充分綺麗だった。ディーゼルのため音が異常に大きく、友人達からは「ゴルフじゃなくてエルフだ」と笑われた。静かな住宅街ではちょっと気が引けたが、S30の排気音、排気圧よりはマシだったかも知れない。

乗り出して感じたのは、高速でも街中でも、乗り心地などにに不満が無い事だった。今までの車では何かしら不満が有ったのだが、ゴルフにしてからは全て解消され、「もっと早く購入すれば良かった」と感じた。アンダーパワーだったが、それを全部引き出すべく、いつも全開で走った。さぞ環境には良くなかっただろうと思われるが、いかにして速く走るかを考えながら乗るのは楽しかった。そして、それでも燃費は最低でも13km/lは走った。1度満タンにすると、次の燃料補給を忘れてしまう程だった。燃料代がかからないのはとても助かった。友人達と出かける際はいつも僕のクルマだった。雨の日もそこそこ安定していたし、雪の日でも案外よく走った。無論冬タイヤなど履いた事もない。
シートは何の変哲もないような作りだったが、長距離でも疲れが少ないのが実感出来た。横のサポートも思ったより良い。国産高級車の、変にフカフカしてすわり心地の悪いシートなどとは比較にならない程良いと感じた。

信号GPでも、タクシー程度となら充分勝負が出来た(笑)。1速と2速のつながりは良いのだが、3速(のレシオ)が離れていたので辛かった。そこで負けてしまうのだ(笑)。4速での最高速はメータ読みで140km/h程度。高速道路では踏みっぱなしなので足が疲れた。

納車から数ヶ月経った頃、整備手帳の中からカーエアコンの保証書が出てきた。所有者名はレンター会社だった。何と、最初はレンタカーだったのだ。これを知った時はかなりがっかりした。最初に購入した外国車が、「元レンタカー」だったというのを聞けばショックを受けるのは当然かと思う。安い販売価格も、途中で登録し直されていたのもその為だったのだ。担当の営業マンには「何で教えてくれなかったのか?」とクレームを付けたが、「私も知らなかった」と言われた。もし最初から分っていれば、前歴がレンタカーでも良いとは思った。どこの誰が乗っていたか分らないよりはマシかもしれない。

この車にだんだん接するうちに、前歴などどうでも良くなってきた。レンタカー故か、リアのハッチ内側などに傷が多かったのだが、「道具としての車」としては特段の不都合は無かったからだ。
購入後、メンテナンスや、カーオーディオの取り付けなどは、極力自分でやるようにしていたのだが、ゴルフの整備性の良さはカルチャーショックだった。また、室内に余計な突起物やボルト類などが出ていない事も驚きだった。今までもいろんな車に触れてきたが、国産車ではそこまで配慮されている物を見た事が無かった。ゴルフを整備するにつれ、日本の自動車文化の遅れを実感する事となる。

僕は元々、運転が荒い方だった。以前乗っていたシティは、そのせいもあってか、ボディがガタガタになった。だがしかし、ゴルフにしてからはそのような感じは微塵も受けなかった。やはりかなり手荒く扱ったのだが、長期間に渡っても破綻を見せるような事はなかった。高速道路でのどっしりとした安定感は、その頃はまだヨーロッパ車特有の物だった。そういうひとつひとつに「あ〜、買ってよかった」と感激し、使うにつれ、完成度の高さ、道具としての素晴らしさに惚れ込んでいった。

ゴルフになってから、生まれて初めて「ショックのへたり」を感ずる事が出来た。3万キロ程度走った頃だろうか?それまではショックがダメになるまで走った事が無かったのか、ダメになったのを実感出来ていなかったのかも知れない。交換用にセレクトした物は未使用純正品だった。たまたま譲ってくれる方が居た事と、新車の時はどんな乗り心地だったのかが知りたかったのだ。
交換は自分で行なった。我が家の庭先で以外に簡単に出来た。特にリアのショック交換は驚くほど簡単だった。フロントはちょっと苦戦したが何とか付いた。ボルト類の締付けトルク管理等をしていなかったのが不安要素だったが、車検を控えていたのでそれに委ねる事にした。交換後は当然の事ながらしっかりした足回りに戻った。だが、悲しい事に鈍感な私はそれ以上のフィールをよく掴めなかった。だが従来のように乱暴な走りをしても大丈夫になった事は嬉しかった。

大きなトラブルは殆ど無かった。帰省先から帰る途中に燃料のフィルタが詰まり、始動しなくなった。道具があれば自分で直せた(フィルタをバイパスする)が、たまたま持ってきておらず悔やんだ。休日の為JAFがなかなか来ず、3時間くらい待っただろうか?やっと到着したJAFの方にこちらから「フィルタをバイパスして」とリクエストしたのだが、JAFの方は「現状復帰出来ない修理はしない。近くの修理工場まで牽引する」と言う。そんな事をされては大変なので、「フィルタ交換時にホースも換えるので問題ない」とお願いしたところ、何とかやってもらえ、帰途につく事が出来た。
ヒーターコアからクーラントが漏れた事も有った。生憎冬の寒い時期で、クーラントが蒸発した湯気で室内が真っ白になって大パニックだった。しかも、その湯気を吸い込んでしまって気持ちが悪くなり、二重の苦しみ。支払いも高額で、三重苦となった。だが後にこれはリコールとなり、申し出たら全額返還されたので助かった。

最初のショック交換からもう3万km程走った頃だろうか?またヘタリが出始めた。今回は知人からKONIのショック&ちょっと短いスプリング(メーカは忘れた)を安価で譲ってもらった。ショックは、減衰力を調整出来るタイプだったのだが、最初の頃は一番柔らかくセットしても凄く硬かった。首都高などでは突き上げが酷く、友人達の不評を買った。だが徐々に良い感じになっていき、売却直前の頃には非常に良い乗り心地となった。

タイヤはミシュランのMXL、それが販売中止となった後はMXTを愛用した。ミシュランはパターンノイズが少ない点、国産タイヤに比べて減りが少ない点、溝が少なくなった際の性能低下が少ない等、非常に気に入っている。コストパフォーマンスが良いので貧乏人には嬉しいタイヤである。
ポテンザのSタイヤRE61S(レース用雨タイヤ)も知人に譲ってもらったアルミホイールにセットされていたので使ってみた。アンダーパワーな僕のゴルフにはちょっと重荷だったようだが、その分安定はしていた。ブレーキの効きが格段に良くなったのは良かったが、パターンノイズが異常に大きかったのと、ゴムが柔らかいのでいろんな物を拾い、スローパンクチャ気味になるのが難点だった。

いつも通っていたオートバイ屋さんに向かう時、信号待ちで「ゴンッ」と後ろからぶつけられた。ミラーで見ると、友人がお父さんのカローラで押してきている。こちらもリバースに入れて応戦したのだが、信号が青になったので一時休戦。オートバイ屋さんに向かう。着いてみたら友人のカローラはバンパーがちょっとひしゃげて、下の板金も曲がっていた。対して、僕のゴルフには傷ひとつ無かった。
バンパー故に丈夫なのが良いのか、潰れた方が良いのかは判断が難しいとは思ったが、「ゴルフ、すごいなあ」と言いながら友人と大笑いをした。

僕は運転が雑で、駐車場などでも壁にぶつかったらそこで止まる。というような事をよく行なった。ゴルフのバンパーは多少ぶつけても少々傷つく程度で、そんなズボラ運転にも役に立った。今の車はバンパーも綺麗に塗装され、わざとぶつけたりは出来ない。昔のようなバンパーの方が、気を遣わずに乗れて良かったような気がする。

ゴルフは通算7年、10万km以上乗った。長期間同じ車で過ごすのは初めてだったが、最初から最後まで、特段の不具合や嫌な事も感ずる事無く愛用した。青春時代を一緒に過ごした、とても思い出深い車であり、欧州のクルマ文化を教えてくれた大事な先生でもあった。そして、このVWゴルフというクルマを所有したおかげで、新たな友人・知人、華やかなポカールレースの世界を知る事が出来た。たった1台のクルマだが、私の人生にとって、これを購入した価値は計り知れない物が有った。生涯この車の事は忘れないだろう。

買い替えを考えたのは、CVジョイントあたりから異音が出たり、あちこち不具合が出始めた頃だった。友人達と「換え頃サイン」と言っていた兆候だ。直す事も可能だっただろうが、中古の190D2.5の出物が有ったので乗り換える事となった。
僕のゴルフは、元ポカールドライバーの許に貰われて行き、新しいジョイントや、クロースしたレシオの5速を入れてもらい、幸せな余生を送ったようだ。

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